投稿日:2023.08.20
自然素材を使った家づくりが注目される中で、漆喰は古くから使われてきた素材です。その美しさと持つ特性から、最近では再び注目を集めています。このブログでは、漆喰を使った自然素材の家について探求し、その魅力やメリットについて紹介します。自然素材の家づくりに興味がある方や、漆喰について知りたい方にとって、貴重な情報が得られることでしょう。
1.漆喰の特徴と利点
- 漆喰の成分とは?;水酸化カルシウムが二酸化炭素を吸収しながら硬化(炭酸化)する、いわゆる気硬性の素材で、日本の漆喰は消石灰を主成分に、骨材、すさ(麻)、海藻のりなどの有機物を混ぜて練り上げたものです。
- 調湿効果と不燃性の高さ;調湿性・消臭性など住宅の空気環境を調整する機能があり、同時に不燃性の建築材料であります。
- 自然素材としての安全性;シックハウス症候群の原因物質や揮発性有機化合物などを含まない建築材料であり、体に優しい建材です。
2.漆喰の美しさとデザイン性
- 豊かな表情と風合い;漆喰壁には、仕上げのバリエーションが豊富です。「こて押さえ仕上げ」鏡の様に光沢をだす「磨き上げ」、凹凸感溢れるヨーロッパ調の仕上げや、DIYで塗り方を自分流にアレンジする事で、世界に一つしかない表情も楽しむこともできます。
- 自然光を活かした空間づくり;ギリシャのサントリーニ島に見られるような海の青さの中に浮かぶ建物の鮮やかな白さや、石垣の上にそびえる日本の城郭(信貴山城)戦国時代の宣教師が「白く光沢ある壁を塗りたり。其の清潔にして白きこと」などと述べてその高い明光性(光を取り込み反射することで、白く美しい輝き)をたたえています。
- シンプルでモダンなデザインへの適用;丸でも四角でも、どんな形のデザインにも対応できるのも漆喰壁の特徴のひとつです。塗り方のパターンの違いでさまざまなインテリアスタイルがつくりだせます。
3.快適な室内環境の実現
- 湿度調整と快適な居住空間;漆喰は調湿性能があり、水蒸気と一緒に、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドなど水溶性の化学物質を吸収します。また、吸収されたホルムアルデヒドは、換気と共に屋外に排出され、室内の空気を汚染しません。
- アレルギー対策と清潔な環境;アンモニアなどは水溶性の化学物質なので、湿気の吸放出効果によって、漆喰に吸収され、消臭されます。
- 維持・保全、手軽なメンテナンス;ビニールクロスは経年劣化により汚れたり、めくれてきたりすると張替を必要としますが、高耐久性を誇る(日本のお城や神社仏閣の漆喰壁の耐用年数は100年以上)漆喰はその必要がありません。また、漆喰は静電気を発生しないため、ホコリが壁に付きにくく、仮に壁が汚れたりはがれたりした場合は、上から漆喰を塗ると元の状態のようになります。軽い汚れであれば、消しゴムなどで消すことが可能です。
4.漆喰を使った自然素材の家の実例紹介
姫路城は数年前に改修工事を終わらせて、きれいな外観を表しています。倉敷の美観地区は特に有名ですが、日本中いまでも至る所に漆喰壁の家屋や蔵はたくさん残っています。
うーの家のコンセプト「時を経ても美しさを放つ“アンティーク”な新築住宅」の中心的な素材に漆喰を使用した塗り壁を、建築の柱に据えています。
漆喰を使った自然素材の家は、その美しさと利点により、多くの人々に魅力を与えています。調湿効果や優れた消臭効果による快適な室内環境、豊かなデザイン性と風合いなど、漆喰が持つ特性は、現代の家づくりにおいて重要な要素となっています。自然素材の家づくりを検討している方は、漆喰の可能性をぜひ探ってみてください。