住宅ローンは変動金利か、固定金利か?後悔しない選び方

投稿日:2025.04.11

家を購入されるほとんどの方が住宅ローンを利用します。その際、「変動金利」と「固定金利」のどちらが良いのか悩む方も多くいらっしゃいます。

金利の選択は、住宅ローンの総返済額に大きな影響を与える重要な要素。後悔しない選択をするためにも、それぞれの特徴やメリット・デメリットをしっかり理解しておく必要があります。

住宅ローン

変動金利とは、市場の金利動向に合わせて半年ごとに金利が見直される住宅ローンの金利タイプです。ただし、実際に返済額が変更されるのは5年ごとであり、返済額の増加幅にも一定の上限が設けられています(一般的には前回返済額の1.25倍まで)。

変動金利の住宅ローンは、借入当初の金利が非常に低く設定されていることが多く、「月々の返済額をできるだけ抑えたい」という方に人気があります。

しかし、今後の金利上昇リスクがある点を理解しておくことが重要です。また都市銀行、地方銀行、ネット銀行などそれぞれ金利やサービスの傾向もありますので、そのあたりのプランも検討して選んでください。

一方、固定金利とは、借入時に決められた金利が返済終了まで変わらないタイプの住宅ローンです。代表的なのは「フラット35」のような長期固定型で、35年間ずっと同じ金利・同じ返済額が続きます。

「今後金利が上がるかもしれない」「ライフプランに合わせて返済計画を安定させたい」という方に向いています。

ただし、変動金利に比べると、借入当初の金利が高めに設定されている点には注意が必要です。

変動金利と固定金利のメリット・デメリット

変動金利固定金利
メリット初期金利が低く、返済負担が軽い
→ 借入当初の金利が非常に低いため、月々の返済額を抑えやすい。

繰上返済との相性が良い
→ 金利が低いうちに短期間で返済を進める人には向いている。
返済額が一定で計画を立てやすい
→ 教育資金や老後資金とのバランスがとりやすい。

金利上昇の影響を受けない
→ 将来的に金利が上昇しても、返済額は変わらない。
デメリット金利上昇のリスク
→ 将来的に金利が上がると、返済額も増える可能性がある。

将来の返済額が読みにくい
→ 長期的な家計プランが立てづらい。
借入時の金利が高め
→ 変動金利に比べて返済総額が高くなる可能性も。

繰上返済しても利息軽減効果が薄い
→ 返済期間を短くしても金利負担の削減効果は限定的。

住宅ローン、どちらを選ぶべきか?

変動金利と固定金利、それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、「どちらを選ぶべきか」は、ライフスタイルや将来設計によって変わります。

ここでは、選び方の目安をご紹介します。

住宅ローンどちらを選ぶか

・近いうちに繰上返済を計画している
・今後の収入アップに自信がある
・子どもがいない or 教育費の負担が少ない時期
・リスクを取ってでも月々の支払いを抑えたい人

変動金利は、短期での返済や低金利の恩恵を最大限に受けたい人に適しています。逆に、長期的な返済計画に不安がある場合は注意が必要です。

・家計管理を安定させたい
・教育資金や老後資金と並行して返済したい
・将来の収入に不安がある
・金利上昇によるリスクを回避したい

固定金利は、長期的に安定した返済を希望する人に向いています。将来の金利動向に左右されず、家計の見通しが立てやすいのが大きな魅力です。


近年の日本の住宅ローン変動金利は、日本銀行の金融政策に大きく左右されてきました。長らく続いた低金利環境は転換期を迎え、2025年にかけて変動金利の上昇が見込まれます。変動金利型住宅ローンは、初期の金利が低いというメリットがある一方で、将来的な金利上昇のリスクを伴います。そのため、金利タイプの選択は、個々の借入者の経済状況やリスク許容度、将来のライフプランに合わせて慎重に行う必要があります。

固定期間選択型といって一定期間は固定で、その後変動金利といった商品もありますし、途中での乗り換えも可能だったりします。実際には専門家の話も十分に聞いて選択してください。