一生で一番多く体に取り入れるものは、「室内の空気」でした。
「家の中にいると、子供が咳き込むことが多い」 「肌がカサカサして、痒がっているのが心配」
そんな悩みを伺うことも少なくありません。 お子様の健康のために、食事の添加物や衣服の素材に気を配る方は多いと思います。しかし、私たちが一生の中で最も多く体に取り入れているのが「室内の空気」であることは、意外と知られていません。
その量は、なんと1日約20kg(およそごはん100杯分)。食べ物や飲み物よりも圧倒的に多いのです。

今回は、私たち「うーの家」がなぜ頑なに「無垢の床」と「漆喰の壁」にこだわり続けるのか。その理由を、健康とアレルギー対策という視点から、じっくりとお話しさせていただきたいと思います。
現代の住宅が抱える「見えない不安」
「ビニールクロス」と「合板」に囲まれた暮らし
日本の一般的な住宅の多くは、床には「複合フローリング(合板)」、壁や天井には「ビニールクロス」が使われています。これらは施工が簡単で汚れにくく、安価であるというメリットがありますが、一方で「呼吸をしない素材」でもあります。
ビニールで覆われた家は、まるでラップを巻いた箱のようなもの。気密性は高まりますが、湿気の逃げ場がなくなってしまいます。湿気がこもると、どうなるでしょうか?
窓際に結露が発生し、カーテンの裏や家具の裏側などの見えない場所で「カビ」が繁殖します。そして、そのカビを餌にする「ダニ」が発生します。実は、小児喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎の悪化要因の一つとして、この「カビ・ダニ」というハウスダストが深く関わっていると言われています。
化学物質(VOC)の問題
また、新建材と呼ばれる工業製品には、接着剤や塗料などの化学物質が含まれていることがあります。 かつて社会問題となった「シックハウス症候群」をご存知の方も多いでしょう。現在は建築基準法で規制が進んでいますが、それでもゼロになったわけではありません。基準値以下であっても、微量の化学物質は揮発し続けています。
大人よりも呼吸数が多く、床に近い場所で生活する小さなお子様や赤ちゃんは、大人以上に室内の空気環境の影響を受けやすいのです。 「せっかくのマイホームなのに、新築のニオイ(化学物質のにおい)で頭が痛くなる」といった声が聞かれるのも、こうした背景があります。
だからこそ、私たちは「自然素材」に回帰する必要があると考えています。

壁と天井に「漆喰(しっくい)」を使う理由
私たちが壁と天井に標準採用している「漆喰」。お城や蔵に使われている白い壁、と言えばイメージしやすいでしょうか。 古くから日本で愛されてきたこの素材には、お子様の健康を守るための驚くべき機能が備わっています。
1. 天然の空気清浄機
漆喰の最大の特徴は、「呼吸する壁」であること。 目には見えない微細な穴がたくさん空いており、室内の湿度が高いときは湿気を吸い込み、乾燥しているときは湿気を放出します。 この優れた「調湿性能」により、室内は常に快適な湿度に保たれやすくなります。
ジメジメした湿気を抑えることは、アレルギーの大敵である「カビ・ダニ」の発生リスクを抑えることに直結します。梅雨の時期でも家の中がカラッとしていて、洗濯物が室内干しでもよく乾く。これは漆喰の家にお住まいのオーナー様が一番に驚かれるポイントです。
2. 強アルカリ性が守る衛生環境
漆喰の主成分は「消石灰」です。これは強いアルカリ性の性質を持っています。 カビやダニ、そして一部のウイルスは、この強アルカリ性の環境下では生存・繁殖しにくいという特性があります。 もちろん、漆喰が病気を治すわけではありません。しかし、「カビやウイルスが増えにくい環境」を物理的に作っておくことは、免疫力の弱いお子様を守るための大きな助けになると私たちは信じています。
3. 静電気が起きにくい
ビニールクロスは静電気を帯びやすいため、空気中のホコリや排気ガスなどの汚れを壁に吸着させてしまいます。時間が経つと壁が黒ずんでくるのはそのためです。 一方、自然素材である漆喰は静電気をほとんど発生させません。そのためホコリを寄せ付けず、ハウスダストが壁に溜まるのを防いでくれます。
床に「無垢板(むくいた)」を使う理由
お子様が家の中で一番触れている場所、それは「床」です。 ハイハイをしたり、おもちゃを広げて寝転がったり。だからこそ、床材選びは壁以上に重要です。 私たちは、接着剤で固めた合板フローリングではなく、丸太から切り出したそのままの木である「無垢材」を使っています。
1. 温もりという安心感
合板フローリングの表面は、冷たく硬い塗装膜で覆われています。冬場、スリッパなしでは歩けないほど冷たいのはそのせいです。 無垢の木には、無数の空気の層が含まれています。この空気が断熱材の役割を果たし、自身の体温をじんわりと返してくれるような温かみがあります。
冷えは万病の元とも言いますが、床が冷たいと体温が奪われ、免疫力の低下にもつながりかねません。 無垢の床なら、冬でもお子様が裸足で元気に走り回ることができます。肌に触れるものが「自然で優しい」という感覚は、お子様の情緒的な安定にも良い影響を与えると言われています。
2. フィトンチッドのリラックス効果
森の中に入ると、清々しい空気に包まれてリラックスした気分になりますよね。これは樹木が発散する「フィトンチッド」という芳香成分のおかげです。 木々が自分を守るために発散する香り成分と言われています。 木が発するこの香りには、自律神経を整え、ストレスを軽減し、安眠を誘う効果が期待されています。夜泣きや寝付きの悪さに悩む親御さんにとって、家自体がリラックスできる空間であることは、何よりの救いになるはずです。※効果は材種によって多少異なります。

3. 経年変化も家族の歴史
「無垢材は傷つきやすいのでは?」と心配される方もいらっしゃいます。 確かに、硬化プラスチックでコーティングされた合板に比べれば、無垢材は柔らかく傷もつきやすいです。おもちゃを落とせば凹むこともあります。 しかし、合板フローリングの傷は単なる「劣化」であり、剥がれてくると見窄らしくなってしまいます。 一方で無垢材の傷は、水を垂らしてアイロンを当てればある程度元に戻りますし、何より使い込むほどに艶が出て、飴色に変化し、「味わい」になっていきます。
「この傷は、〇〇ちゃんが3歳の時にミニカーを投げた時の傷だね」 そんな風に、傷さえも家族の愛おしい記憶として刻んでいける。それが無垢の木の魅力です。
「自然素材の家」は、お手入れが大変?
「漆喰や無垢が良いのはわかったけれど、メンテナンスが大変そう……」 そう思われる方も多いでしょう。 確かに、コーヒーをこぼせばシミになることもありますし、漆喰に画鋲を刺すのは躊躇われるかもしれません。
しかし、考えてみてください。 ビニールクロスが汚れたり剥がれたりしたら、プロに頼んで全面張り替えが必要です。 対して、漆喰の壁が汚れたり欠けたりした場合は、実はご自身で簡単に補修ができます。ちょっとした汚れならサンドペーパーで削れば消えますし、欠けた部分は漆喰を少し塗り足せば元通り。
「汚してはいけない」と神経質になるのではなく、汚れても直せる、古くなっても美しい。 そんなおおらかな気持ちで暮らせることも、自然素材の家の隠れたメリットなのです。
私たちが目指すのは「深呼吸したくなる家」
アレルギーやアトピーの原因は人それぞれであり、自然素材の家に住めば必ず治る、と無責任に申し上げることはできません。 しかし、「化学物質やカビ・ダニといった、身体へのストレス要因を極力減らした空間」になることは期待できます。
家は、家族を守るシェルターです。 外の空気が汚れていても、ウイルスが流行していても、玄関を入れば清浄な空気が満ちている。 マスクを外して、思いっきり深呼吸ができる。 そんな当たり前の安心を、私たちはお届けしたいと考えています。
まずは「空気」の違いを感じに来てください
最後までお読みいただき、ありがとうございます。 ここまで言葉で説明してきましたが、無垢の木の温もりや、漆喰の空気の清々しさは、実際に体感していただかないとなかなか伝わりません。
もし、お子様の健康のこと、これからの住まいづくりについて少しでも不安や迷いがあるなら、ぜひ一度、私たちのモデルハウスに遊びに来てください。
営業マンが売り込みをする場ではありません。 ただ、靴を脱いで無垢の床を歩いてみてください。 リビングで深呼吸をしてみてください。その時、体が「あ、なんか楽だな」と感じたら、それがあなたとご家族にとっての「答え」かもしれません。
アレルギーに悩むご家族が、少しでも安心して、笑顔で暮らせる住まいづくり。 そのお手伝いができることを、私たちは心から願っています。